木版画関連の展示をちょこちょこ見に行きました♫
版画コースこんにちは。
版画コースの平田です。
暑い暑いと言いながらも、少しずつ気温が下がってきましたね〜夜は少し寝やすくなって、そろそろ秋かなぁと思う今日この頃です。
さて、夏になると木版画の展示が多くなるので、ちょくちょく展示をみに行ってました。
参照:「サンタフェ リー・ダークスコレクション 浮世絵最強列伝~江戸の名品勢ぞろい~」展
後期はまだやってますね〜ぜひ足を運んでみてください!
髪の生え際の細かいこと。。!江戸時代の着物の柄の素敵なこと。。動物の毛や羽の表し方。。とても勉強になります……!
参照:「特別展 江戸の戯画-鳥羽絵から北斎・国芳・暁斎まで」
こちらは終わっちゃいました。。
茶目っ気があって一癖二癖もあるのに憎めない…これが江戸っ子の粋なのかなぁ〜とそんなかわいい展示でした。
木版画は、昔(大正時代くらいまで)は芸術としてではなく、印刷技術として身近なところで人と接していました。
当時は瓦版(今でいう新聞や号外)の版は木版で刷られてました。また娯楽も、浮世絵として風景画や歌舞伎役者などの役者絵、人物画から書籍や春画、住宅では壁紙まで多岐にわたって印刷業を一手に木版画が担っていました。
ここまで版画が印刷業を牛耳れたのも、
・版元(絵師に売れそうな絵を依頼する人)
・絵師(歌川広重や葛飾北斎など絵を描く人)
・彫り師(絵師の絵を色ごとに分解し版として彫る人)
・摺師(彫り師の彫った版を摺る人)
と細かい分業制になってたから仕事がスムーズだったのです。
そして仕事がとても細かい。。!見習いたいです…
パリで19世紀に浮世絵が爆発的に流行ったのも、日本から輸入した荷物の緩和剤にくしゃくしゃになった浮世絵が入れられていたことが発端という説もあります。(諸説ありますが…)
そのくらい日本人にとっては、身近なものだったんですね。
これももう終わっちゃいましたが、こちらはイギリスの有名な壁紙やテキスタイルのウィリアム・モリスの展示です。
日本の木版とは全く違いますが、それもそのはず!そもそも版として使っている木が違うのです。
日本の浮世絵は、硬い山桜の木を使用していることが多いのですが、ヨーロッパには無いので材木として流通しているものから適当なものを選ぶことしかなかったのです。
木版で壁紙を製作し、中期からはテキスタイルや家具にも力を入れていたモリスの一番最初の木版作品も観ることができました…あまり上手くはないのですが、千里の道も一歩から!と思うと感慨深い気持ちになりました。まさに継続は力なり!ですね。
芸術の秋、みなさんもふとした時間に美術館に行かれてみてはいかがでしょう。
版画コース
平田