顔料絵具屋さんへ行ってきました

こんにちは。
版画コースの平田です。

春らしさが増してきましたね〜
鴨川からの山陵はすっかり春の色です。

花粉症なので春は苦手なのですが、暖かくなるとちょっと腰が軽くなるものですね。
あると便利なんだけどな…と思いつつも混色して、買ってこなかった緑色の絵具。
気になる色はチューブ絵具で試していますが、
ベーシックな色で欲しいものが決まっている場合は、顔料屋さんに買いに行きます。
顔料絵具は、水性木版で伝統的に使われていますが、接着剤(膠液やアラビアゴムなど)を変えると、水生絵具から油絵具まで変身する、いわば絵具の色の元となる粉です。
水性木版で使用するので、膠液と合わせて水性絵具をつくっていきます。
後ほど絵具の作り方も少し紹介しますね。
まずは顔料屋さんをご紹介!

足立顔料店
京都府京都市東山区 松原通大和大路東入二丁目 轆轤町9

昔ながらの土間がお店になっていて、ご夫婦で営んでいらっしゃる顔料屋さんです。
色見本帳をみながら欲しい顔料を注文していきます。

バイオレットやコバルトブルー、ピンクなど色によっては高いものもありますが、ベーシックな色や自然色に近い色はお手頃価格です♪
100gから購入できます!
私の場合、絵具を水で薄めながら使うので絵具の100gでもなかなか無くならないのに、顔料の100gはさらに消費ペースが遅いので、買うと当分これなくなります。。
今回は緑色を2色買いました!

ではさっそく絵具をつくっていきます!

容器に顔料と膠(にかわ)液を入れて混ぜていきます。
膠液の量は、顔料に対して10%程度が目安となります。

全体的に混ざるとこんな感じ↑
チューブの絵具のような具合です。
このままだと色が濃いので、水で好みの濃度まで溶かしていきます。

私は結構水で薄くした絵具を使うので、元となる絵具(顔料+膠液のもの)をたくさん作り、それを別の容器に小分けにして、異なる濃度やちがう色と混ぜた絵具を量産していきます。
余った元となる絵具はこんな感じで一時保管〜!

長期間置いておくと、膠液が乾燥して固形になってしまうので、水を霧吹きで吹きかけてあげて同じ粘度まで戻してあげたら、乾燥前と同じように使えます◎

教室でも「どんな絵具を使っていますか?」と質問があったりしますので、せっかくなのでこちらでもお答えしました。
画材店でも粉顔料は扱っていますので、今までスルーされていた方もこの春にトライしてみてはいかがでしょうか^^

版画コース 平田

 

平田 彩乃

平田 彩乃
Profile

略歴
‘89 愛知県生まれ
‘13 京都精華大学芸術学部メディア造形学科 版画コース 卒業
‘15 京都市立芸術大学大学院前期博士課程 版画専攻 修了

受賞
‘12 第37回全国大学版画展 収蔵賞
‘15 京都市立芸術大学制作展 同窓会賞
‘17 International Sint-Niklaas蔵書票展 入賞

Message
木版画の新しい一面やおもしろさ、奥深さを一緒に体験できたらなと思います。
ArtWorks

 

版画コースのコース紹介はこちらから

版画コースのコース料金はこちらから(美術科の下に表記有りです。)

このページのトップへ