トーンで感情を演出する方法
マンガコースこんにちは!マンガコースです。
今回は今までご紹介したスクリーントーンを使ってキャラクターの感情を表現していきたいと思います。
実際にはありえないのですが、マンガではキャラクターの感情を背景(バック)で表現することが多々あります。よりキャラクターの感情をわかりやすくするためなので、特に多くみられるのは少女マンガです。(少年誌や青年誌では少なめですので、たくさん使われないよう注意されてくださいね。)
今回ご紹介する方法はほんの一例ですので、ご自身でいろいろチャレンジしていただいてご自身の絵柄にあった表現方法を探してください。
①喜んだり、楽しんだり、プラスの感情を表現するシーン
基本的に明るめのグレーで、トーンを貼った画面が暗くなりすぎないようにします。
丸ほわなどの雰囲気トーンのほかに、キャラクターに合わせてお花や星、水玉などでポップに楽しく表現することもできます。
②怒る、悲しいなどネガティブな感情を表現するシーン
①とは反対に暗めのトーンを選びます。
基本的には全体的にベタが多めの雰囲気トーンを使用したり、カケアミや砂目の雰囲気トーンでざらっとした質感=感情を表現します。さらに凹凸のある形だとモヤモヤ感も同時に表現できます。
シンプルな表現の場合はバック全面をベタで塗ったり、グラデーショントーンを貼ったりもします。
③驚き
驚いた際の勢いを表現することが多いので、集中線やフラッシュなどを使用します。もちろんこちらはトーンではなく、ペンで描くこともできます。
激しい場合はイナズマフラッシュもおすすめです。勢いがかなりでるので迫力ある画面になります。
④ときめきシーン
恋愛の際に相手にときめいているシーンなどは、キラキラやふわふわした心理描写を雰囲気トーンで表現します。『①喜んだり、楽しんだり、プラスの感情を表現するシーン』でご紹介させていただいた表現方法よりさらに幻想的にするイメージです。こちらの演出方法は特に少女マンガで多用します。少年誌や青年誌では少なめですので、たくさん使われないよう注意されてくださいね。
他にも雰囲気トーンの独特のやり方ですが、時間の流れもトーンで表現することができます。
画面全体にトーンをまんべんなく配置したり、ベタっと貼ると流れが生まれないので止まっているような演出になります。
逆に細めのかたまりがあるトーンを矢印の方向に流れるように向きを合わせて貼ると、右から左へ読む視線に合うので、その流れを視線が追っている間に時間が流れます。
そのため時が流れるように表現できます。
どちらの演出をするのかどうかは正解がないので、描き手側の個性がでます。
どの表現もやりすぎて大げさになってしまうと、ギャグシーンのようになってしまうので注意が必要です。演出したいシーンに合わせて、トーンを貼っていただけるといいですね。シーンによってはその演出でオーバーリアクションを狙う場合もあります。
今回でスクリーントーンの紹介は終了となります。
ぜひいろんな種類のスクリーントーンを使用して表現の幅を広げてくださいね!
長々とお付き合いいただきありがとうございました!
正木 久美子
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- 携帯サイトにてマンガ連載。
現在はフリーのマンガ家、イラストレーターとして活動中。 - Message
- 最近は出版社に投稿すること以外にもWEBなど様々な発表方法があるので、自分でハードルを上げずに、まずは気軽に描きたいものを一作描いてみませんか? 皆さんと一緒にマンガ制作が出来ることを楽しみにしています!
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