アートスクール再開!
美術・絵画コース5月16日土曜日、ようやくアートスクールが再開いたしました。さすがに、すぐに以前と同じような大盛況というわけにはいきませんが、1ヶ月ほどご無沙汰だった受講生の皆さんも、以前と変わりなくお元気な様子で制作を進めておられます。
私自身はこのひと月の間、なんやかんやと、この状況の対応で忙しくしておりました。基本的には家と仕事場にいましたが、あまり部屋の中にこもりきりでもいけないので時間を見つけて家の庭をいろいろといじったりしていました。
庭に中途半端なコンクリートのブロック塀が2、3段の高さで残っていたので、大きなハンマーを買ってきてガンガン殴って粉砕したら庭がすっきりと広く感じるようになりました。ブロック一個壊すのにもけっこう息が切れますが、これはストレスの発散に非常によさそうですね。
破壊したコンクリートブロックの跡のガタガタはグラインダーで平らに削って綺麗にしてやりました。で、その後仕事場に戻り、作品の続きを描こうかと思ったんですが、グラインダーの作業の後なので手の震えが止まらない。
細い筆で細部を描こうとしても手がブルブル震えて全く使い物にならない。結局、その手の震えは1時間以上止まらず、制作ができませんでした。 皆さんも細部を描く前の電動工具の連続作業はお控えください。
すっきりした庭を今度は平坦にしようと地面を掘りくりかえしておりましたら、ええ具合の色の土が出てきました。
それを布で濾して細かい粒子だけを取り出して、乾かして砕いて‥
リンシードオイルで練ってみました。
塗ってみました。描けそうですね。
画材メーカーの顔料と比べてみても引けは取ら‥ない‥か‥?
こんな状況で画材屋さんが閉まっていて、画材が手に入らないようなときでも、工夫すればいろんな方法で絵が描けそうです。リンシードがなければ卵黄で練ればいいじゃない。
今回のような出来事はできることなら二度と起こって欲しくはないですが、こんな状況だからこそできたことがいろんな場面でたくさんあったのではないでしょうか。
創造力の豊かなアートスクールの受講生の皆さんですから、このような状況でお家に閉じこもっていたとしてもじっとしているわけがない。溢れ出る創造への渇望から、何かを描いたり、作ったりと、なんらかの形で手を動かしていらっしゃるに違いないと想像しています。
現在、お休みされている受講生の皆さんが再びいらっしゃった時には、その渇望をどのような形で満たしていたのか、伺うのを楽しみにしております。
松田一聡
松田 一聡
- Profile
- ‘01 東京藝術大学大学院油画技法材料研究室修了
‘12 「重力」展(Gallery Suchi)
‘13 アートフェア東京 2013(Gallery Suchi ブース)
‘14 「重力」展(Gallery Suchi)
‘15 「重力」展(Gallery Suchi)
「写実って何だろう?」(ホキ美術館) - Message
- 絵画を学ぶにあたって、1つのことに集中することも大切ですが、
いろいろな表現に挑戦することで得られるものもあると思います。 - ArtWorks