スクリーントーンの種類その①
マンガコース
こんにちは!マンガコースです!
今回はマンガで使用する画材、スクリーントーンについてご紹介していきたいと思います。
スクリーントーン(以下トーン)とはビニールのシートのようなものの裏に粘着力があり、シールのようになっているものです。
お手持ちのマンガを見ていただくと、グレーっぽくなっている部分があると思います。さらにそのグレーの部分をよく見ていただくと、とても手描きでは描き込めないような細かい点または柄がついていると思います。その部分がトーンです。
マンガでは白か黒の世界なので、グレーが存在しません。そのためグレーを表現するところにトーンを貼って濃淡を表現します。(webマンガなどではグレー可のところもありますのでご注意ください。)
元々は建築やデザインの分野などで使われていたものなのですが、マンガでも便利…ということで次第にマンガにも取り入れられていきました。
ではトーンを大まかな種類に分けてご紹介していきたいと思います。
(あくまで個人的な種類分けですので、了承いただけますと幸いです。)
①アミトーン
マンガのジャンル問わず幅広く使用されているのがこのアミトーンです。網点トーンとも言います。
マンガの影の部分などでグレーになっているところをよく見ていただくと、小さなドットがたくさん並んでいると思います。それがだいたいアミトーンと呼ばれるトーンです。
1インチの中に入るドットの数と濃度によって濃淡が表現されます。
影や物の色など様々な用途があり、一番多く用いられるトーンと言えます。
ジャンルや作家さんによっては網点のみのトーンでマンガを描かれておられる方もおられます。
多用しすぎると画面全体がグレーになってしまい、メリハリがなく見にくくなるのでバランスを見ながら使用する必要があります。
②砂目トーン
ノイズのような不規則な点で構成されているトーンを砂目トーンと言います。様々な濃度があり、アミトーンとは違い、ざらっとした質感を表現できるため、主に服の模様や、自然物などに使用されます。
③カケアミトーン
カケアミという線で描かれた模様のようなものを使用したトーンです。
トーンが普及していなかった時代、マンガの中で濃淡を表現するために使われた技法のひとつです。その時代の漫画家さんは手描きで描き込まれていました。
こちらも様々な濃度があり、背景(バック)や服の模様など様々な使用用途があります。
④万線(まんせん)トーン
多線トーンとも言います。ドットではなく、線を規則的に配置して濃淡を表しているトーンになります。線の太さや、線数で濃淡に変化をつけています。
⑤グラデーショントーン
上記で上げた①~④を段階的に徐々に濃度を変化させたトーンのことをグラデーショントーンといいます。幅も1段~細かい幅まで種類がたくさんあり、用途によって幅を合わせて使用します。
例えば網点グラデーショントーンはつるっとした金属感を出したり、背景(バック)に貼って夜を表現したり…と様々な表現方法が出来ます。
グラデーションになっているので、背景の遠近の差(奥行き)をつけることにも使用されます。
今回はここまでで、次回は柄や雰囲気トーンと呼ばれる模様が入ったトーンをご紹介していきたいと思います。
次回もまたよろしくお願いいたします!
正木 久美子
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- 携帯サイトにてマンガ連載。
現在はフリーのマンガ家、イラストレーターとして活動中。 - Message
- 最近は出版社に投稿すること以外にもWEBなど様々な発表方法があるので、自分でハードルを上げずに、まずは気軽に描きたいものを一作描いてみませんか? 皆さんと一緒にマンガ制作が出来ることを楽しみにしています!
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