庵野秀明展に行ってきました
マンガコース今回はあべのハルカス美術館で開催された「庵野秀明展」の感想をお伝えしたいと思います。
庵野秀明さんと言えば、皆さんもご存じの通りとても有名な監督さんです。
「新世紀エヴァンゲリオン」シリーズに代表されるアニメのみならず、「シン・ゴジラ」などの実写映画も手掛けられ、数多くのヒット作を世に生み出しておられます。
庵野監督が関わられた作品それぞれだけの展覧会でもボリュームがすごいのに、それらを一括りに「庵野秀明展」として開催される展覧会ということで、どんなものになるのかと行く前からワクワクしていました。
展覧会はとても盛況で、たくさんの方が訪れていました。男性の方が多かった印象です。
会場に入るとすぐに庵野監督の自画像や等身大パネルが展示されていました。
そしてこの展覧会はかなりの部分で写真撮影可という太っ腹な状況です！
さっそく写真を撮りまくり先に進みます。
まずは【１章「原点、あるいは呪縛」】と題し、
過去の、まだアニメーターなどになるずっと以前の子供時代の環境の紹介や読んだり見たりした作品を時系列に紹介するパネルやその作品関連のもの、庵野監督が描かれた絵画などの展示から始まりました。
中学時代に描かれた油絵は、「これを中学生が！？」と驚くような世界観で描かれていて、もうこの頃から才能を発揮されていたんだなぁと感賞してしまいました。
原点と括られる特撮やマンガ、アニメなどの作品は、紹介だけに留まらず当時の撮影で使われていたフィギュアや小道具やアニメ原画・マンガの原稿などまで展示されていました。
ウルトラマンや仮面ライダーに関してはかなりたくさん貴重なものが展示されていて（しかも撮影可のものも多かった！）、ここだけでも庵野作品を知らない方（はあまりこの展覧会には来られてないとは思いますが…）でもとても興味深く楽しめる展示になっていました。
個人的には子供のころからずっと好きだった漫画家さんの、しかも一番好きなシリーズ作品のカラー生原画が見れたのはめちゃくちゃラッキーでした！
次の展示ブースは【２章「夢中、或いは我儘」】と題して、
芸大生の頃に制作された作品からアニメーターとして関わられたエヴァンゲリオンまでの作品の展示です。
芸大生のころに作られた実写作品は動画で鑑賞できるようになっていて、今と違い機材が高価だったこともあり撮影や編集がかなり大変だったと思うのですが、アイデアをふんだんに生かした作品で面白かったです。
しかも学生（というか、個人的に）作ったとは思えないほどクオリティも高く、飛びぬけた才能をこの頃から遺憾なく発揮されていたんだなぁと思いました。
（そもそもCMを作る課題で「CMがあるなら番組もあるだろう」と、おまけ（？）的にあんなすごいものを作れるなんて、すごいとしか言いようがありません…！）
実写作品だけでなくアニメーション作品も展示されていて、アニメーションの素人の私が見ても動きや爆発などの、効果が重要な場面での演出が学生作品云々抜きでクオリティーがとても高く、これは高評価を得るのは当然だなぁと感心しきりでした。
ここからしばらくはアニメーターとして関わられた作品（前半）の原画などが展示されていきます。
「え！このシーンを？！」とか、「そんな経緯でこの作品に？！」など、キャプション自体にも驚かされつつ、メカの描写が半端なくかっこよすぎてしびれまくりでした！
ほんとはエヴァのところでも原画の写真が撮れるところが色々あったのですが、人だかりで全く撮れず…。
さすがの人気でした…！
次の【３章「挑戦、或いは逃避」】では、
アニメーターとしての作品（後半）の原画や演出に関わる作品の展示や、「シン・ゴジラ」などの実写作品の展示となりました。ここですごいなぁ！と驚いたのは、アニメであるエヴァの劇場版で描かれた背景シーンを、実際にジオラマでも制作されていたことです。
しかもかなり大きめ…！
そのジオラマと同じ背景が出るアニメシーンも流されていたのですが、ほんとにそっくりですごいなぁと感心しきりでした…！
アニメですし３Dモデルさえあればいいのかな？と思っていたのですが、やはりジオラマを作成し、それも利用して演出を作っていくと迫力が違うのかも…！？と思いました。
あと、美少女戦士セーラームーンSの変身シーンの演出も手掛けておられたのを全然知らなかったのでびっくりしました！
会場にいた女子は「おお！！」ってなった方、多かったと思います♪
その次の【４章「憧憬、そして再生」】では、
実写映画「シン・ウルトラマン」に関する展示と、今度公開予定の「シン・仮面ライダー」の予告（？）的な展示がされていました。
これらはあまり展示数はなかったのですが、映像がとにかく渋くてかっこよかったです！
（きっとこれから先、これらの映画作品だけの展覧会とかありそうなので、それも見てみたいですね！）
最後の【５章「感謝、そして報恩」】は、
実物の人間より少し大きめサイズで制作されたウルトラマン、ゴジラ（これは結構大きかったです）、仮面ライダーのフィギュアの展示と庵野監督に関係する団体の紹介的なものがあり終了となりました。
最後のフィギュアは造詣が本当にかっこよくて、人波の減った合間を縫ってがっつり写真を撮りました！
最後まで見て、人が多すぎてゆっくり見れず、ささっと見るだけであきらめた場所もあったにも関わらず、「庵野秀明展」を見て回った時間はかなりのものでした！もっと人が少なければじっくり鑑賞できたと思うので、そうなるとどれだけ時間がかかったのか…と思うと恐ろしいほどです（笑）
とにかく展示数が、今まで行ったことのある同規模の展覧会の中でもダントツトップだったのでは！？と思える数で、内容もまさに展覧会名にふさわしい庵野監督を網羅したラインナップで、見に行けて本当に大満足でした！（こんなに見れて入館料が1900円は安すぎます…！）
展示数が多すぎて、逆にふわ～っとした感想になってしまって申し訳ないのですが、もしまたほかの地域でも開催されるようでしたら、ぜひぜひおすすめしたい展覧会でした♪
井原 安子
- Profile
- 同志社大学経済学部卒業
大学在学中に漫画家デビュー。
以降、読み切り・連載作品を発表、コミックス出版を重ねる。
現在はフリーのマンガ家として活動中。 - Message
- 小さい頃から、マンガを描くのも読むのも大好きで、今は趣味も仕事もマンガという大人になりました(笑) 特に読む方はジャンル問わずです。
好きな気持ちとやる気は、マンガ制作の大きな力になります。初めての方もレベルアップしたい方も、ぜひ一緒に頑張っていきましょう！ - ArtWorks
マンガコースのコース紹介はこちらから
マンガのコース料金はこちらから
マンガのコースの無料体験ってどんなことするの？はこちらから
マンガのコース受講生のオリジナル漫画はこちらから
