ギャラリー巡りに行ってきました

先ずはギャラリープチボワで開催されている安井寿磨子さんの個展に行ってきました。




安井寿磨子さんの個展

安井寿磨子さんの個展

安井寿磨子さんの個展

安井寿磨子さんの個展

彼女は銅版画家ですが、本の装幀や稀にテレビで見かけてご存知の方もいらっしゃるかも知れません。柔らかい色彩と温かみのある伸びやかな描線で見る人の琴線に触れるような作品です。そんな作品と相まって彼女の人間性にも惹かれて本の装幀などを依頼する作家や芸能人が多いのかも知れませんし、ファンの多い版画家です。以前、出版された彼女が幼少の頃の思い出を絵本にしたものがリニューアルされて再発されたので1冊購入させていただきました。どこかで目にされたときは手にとって見て下さい。(ご購入頂けると嬉しいです)





次はコウイチ・ファインアーツで開催されている谷守佳代展です。
ご本人は存じ上げないのですが、ギャラリーのオーナーを知っているのでDMに惹かれて行って見ました。


谷守佳代展

谷守佳代展

谷守佳代展

ほんの小さなギャラリーですが、いつも質の高い作品を見せてくれます。私には程好い空間です。

オーナーのお話では、谷守様は正規の美術教育は受けておられず、ほぼ独学で作品を作り続けておられる方だそうです。パステルカラー調の画面に細い線が絡み合って、人物や風景が描き出されています。最初、画面全体をいろいろな色彩で埋め尽くし、その中に自らが欲する線を見出し形にして行く。というやり方ですが、一度描いた線は消すことがなく、消したい線は見えなくならないように薄塗りの絵の具で隠し、その上から新たに線を探し出す。そのような作業を繰り返して制作されているそうです。一見するとエゴン・シーレのように見えますが、シーレのような鋭さやストイックな感じはありません。確りと描き込んであるにもかかわらず、見る人にある種の静けさと穏やかさを感じさせるやさしい絵です。





最後は以前にもちょっと書きましたが、ギャラリー・なかむらで開催されている中馬泰文先生の個展です。

中馬泰文先生の個展

中馬泰文先生の個展

中馬泰文先生の個展

中馬先生の作品を見るとパッと見はポップで楽しい絵ですが、1990年代に自ら描かれた画帳(アイデアスケッチ)を基にコンピューターで再構成して、レイヤーごとにバラしてそれぞれをプリントアウトし、コラージュして、描画も加えて完成させて行くというやり方ですが、その工程の中には和紙を張り込んだり、シルクスクリーンでパール粉を刷り込んだりと作品を構築して行く中での時間経過や思考の変遷が巧みに組み込まれています。83歳にして新しいアイデアが浮かんでいるそうです。次回も楽しみにしています。





谷山 文衛

谷山 文衛
Profile
‘10 佐伯俊男展に参加(DA-END/PARIS)
‘11 「日本のイメージの多様性」展(USA)
‘12 V Biennale Internazionale Mail Art2012(ITALIA)
‘13 International Mail Art Exhibition at the Akademie der Kunst.Berlin(GERMANY)
‘13 第4回 NBCシルクスクリーン国際版画ビエンナーレ展(美術家連盟画廊/東京他)
‘15 日米美術交流展(金沢湯涌創造の森/石川)
美学出版刊行『戦後関西版画史』の「関西の版画工房」を執筆
大阪芸術大学、京都造形芸術大学元非常勤講師
宝塚造形芸術大学元特別講師
刷り師として国内外有名作家の版画制作に携わる。
Message
ストレスの溜まる現代社会で、
ひとときの精神の解放を共有したいと思っています。
ArtWorks

 

 

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