「デッサンを楽しもう!」
福井悠
デッサンでは、「ものの形態」「質感」「立体感」を正解に捉え、自分なりのものの見方を養います。
デッサンで養った視点は、全ての作品制作の土台となります。
アートスクールオンライン講座のデッサン講座では、まずご自身で描いていただき、その過程で大事な視点やポイントをお伝えしています。
本を見て1人で描いていくのと異なる点は、描き方のマニュアルを順を追ってお伝えするだけではなく、描いておられるものを見せていただき構造の捉え方や見え方などについてその場で同時にとらえて進めていく ところです。
あくまでもご自身の視点をしっかりと培っていただくことを目的としています。
モチーフを見ていると、その時間が長ければ長いほど、モチーフから受け取る情報は増えます。その情報や情感をどのように整理し、表現するかを一緒に捉えていきましょう。
正確に描写でき、その人の視点の深まったデッサンからは、モチーフから受け取る情感までもが表現され浮かび上がってきます。
そこで起こる不思議な現象は、デッサンの醍醐味であるように思います。
ここで、アートスクールオンラインデッサンを受講いただいた光田哲也さんの作品をご紹介させていただきます。
光田さんは普段は、油絵・テンペラ・日本画と多岐に渡って関心のある生徒さんですが、基礎をしっかり見直したいということで、アートスクール オンライン講座「楽しむデッサン」を受講いただいています。
ご自身で描写いただいたものを元に、オンラインをつないでお話ししていることの一部を載せてみます。
初めにご自分で描いていただいたところから、いくつかのポイントをお伝えし、しっかりとご自分の視点を作ることで更に充実したデッサンとなりました。
*今回は、アートスクール大阪ならではの ”スクーリング” を活用し、対面での受講の一度していただきました。
「楽しむデッサン」受講者 光田さんがコメントを寄せてくださいました。
「20歳頃から独学でライブペイントや壁画を描いておりましたが、更なる技術向上を目指し京都の画塾と大阪アートスクールに現在通っております。大阪アートスクール通学科では絵画科に入校し、日本画とテンペラ画を習っております。
入校した当初、福井先生にデッサンをご指導頂き、そのご縁でオンラインのほうでも受講させて頂くようになりました。
オンラインではマンツーマンで教えて頂くこともでき、じっくりと取り組めております。
ガラスコップのデッサンでは、どうすれば透明感を表現出来るのか!?ということや、コップの写り込みの描き方、鉛筆を尖らせて描く事など、とても丁寧にご指導頂き大変勉強になりました。
デッサンは手の技術の練習だけではなく、物を見る目の練習でもあると感じております。平面的に捉えるだけではなく360度見渡し物体を立体的に捉え、その立体感をいかに描き写せるか。物の裏側まで意識して描 く事が大切だと感じております。
デッサンを学ぶ事で絵の骨格となり作品に厚みが増すのだと思います。絵に打ち込める事はとても幸せな事です。
絵に集中する時間がある事で普段の仕事も頑張れますし私にとっては人生をいきいきと生きる上で、 絵を描く事は欠かす事の出来ないとても貴重な時間であります。
デッサン自体を楽しむことはもちろん、デッサンで土台をしっかりと作ることで、それぞれの分野で作品が深まっていきます。
以下、光田さん作品
受講者さまから、そのようなお声をいただきデッサンが他分野にも生かされることとを嬉しく思います。
知っていると思っていた世界を、自分の視点でもう一度発見する。
デッサンを通して、充実した時間を過ごしてみませんか。
福井 悠
- Profile
- 京都市立芸術大学 美術学部 日本画学科卒業
- Message
- 絵を描いたり、ものをつくったりすることは今まで考えもしなかったような物事の奥行きや豊さをじっくりと感知し、自分の中で耕すことのできる幸せな分野だと思います。
- ArtWorks