写真を撮ってから絵を描くことのメリットとデメリット


こんにちは。アートスクールオンライン講座[マンガ]講師の藤山です。
今日は人や、背景(建物、小物)などを描く前に、写真を撮ることのメリットとデメリットについてお話しをしていきます。

メリットはずばり!正しい絵が描けるという点です!
何も見ずに描く時と、見本を見ながら描いた時で、どちらの方が良い絵を描けるかと言われれば、当然見て描いた時の方が上手いと思います。
実際アニメなどでは、その場所に取材に行って写真を撮り、それを参考に背景を描くことが多いようです。
なぜわざわざ取材に行くのか。その方が良い絵を描けるからです!
しかし、意外と初心者の方になればなるほど、写真を撮らずに描く人は多い印象があります。
おそらく理由の一つは、写真を撮るひと手間がめんどくさいからだと思います。かつての私もそうでした...
しかし、最終的にうまい絵が描けるのであれば、その方がよくありませんか?
特に手などの、頭の中だけで想像して描くのが難しいものは、写真を撮ることで正しく描けることができます。



ただ、一点注意が必要なのは、被写体と描きたい絵に違いがある場合です。
例えば被写体が男性で、描きたい絵が女性などの場合、そのまま描くと男性っぽい女性になってしまいます。
そのため、女性らしさなどの描き方は、写真を撮る以前に学んでおく必要があるということにはなります。
つまり、「何でもかんでも写真を撮ればいい」というのは危険な考え方ですので、注意しましょう。
しかし女性らしい描き方を学んでおけば、難しいポーズを描く時など、男性の写真でもその写真を参考にし、クオリティの高い絵を描けるはずです。

一方デメリットは、写真を撮らないと不安になってくるという点です。
誰しもがやはり、何も見ずに上手い絵を描けるようになりたいと思います。
しかし写真を撮る癖がつくと、何も見ずに描くことに不安を感じるようになってしまい、何も見ずに描く実力が付きにくいです。

結論として、個人的には、あなたが今どうしたいかを中心に考えると良いのではないかと考えています。
今、その絵のクオリティを最大限にまで上げたいと考えるなら、写真を撮ることは有効だと思います。
ですが、何も見ずに描く力を上げたいと考えているのであれば、何も見ずに描くことが当然有効だと思います。
さらに言えば、何も見ずに描き完成させた絵と、写真を撮って描き完成させた絵を見比べて、その2つの違いが何かを見つけ、自身の良くない癖を見つけるという練習方法は、個人的には効果的ではないかと思っています。

それでは、今日も頑張って描いていきましょう!

 

藤山 北斗

藤山 北斗
Profile
関西学院大学文学部卒業
週刊少年マガジン マガジングランプリにて受賞
漫画だけでなく脚本も手掛ける

 

Message
自身もアートスクールの卒業生ですが
絵の上達は、誰かに教えてもらったり、見てもらったりする方が早いのは、間違いないと感じています。
皆さんの上達に、少しでも貢献できたらと思っています。
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