キャラクターの表現は指先まで!

こんにちは。オンライン講座マンガコース担当のたかぎです。

寒くなってくるとフィギュアスケートの試合を見る機会が増えますね。
演技中の選手を見て、解説の方が「指先まできれいに伸びている」なんて言われたりしますが、そういう話を聞く度に、マンガのキャラクターにも似たような事が言えるんじゃないかなぁ、と思いながら観戦してしまいます。

マンガを描く時、作者は企画・シナリオ・カメラ・演出・・・と、1人で全ての役割をこなすことになるというのはよく聞く話ですが、演技指導もその一つです。

キャラクターの顔や表情は読者に伝わるようにと考えて描くけれど、難しいポーズや手なんかは特に写真等を見ながら描くことが多いせいか、「上手く描こう、描かなければ」という方向に意識が向いてしまい、“キャラらしさ”や“魅せるポーズ”というものを忘れてしまいがちです。
決めポーズはもちろん、何気ない動作やしぐさも、マンガの中では現実よりもちょっとだけカッコつけて描いてみましょう。
いわゆる「映え」のようなものです。
ここで照れたら負けです!!
特に見せゴマ等の印象的なシーンでは、キャラクターには表情に加えて頭の先から指先まで気を抜かずにしっかり演技してもらうことが大事です。

素敵だなと思えるイラストやマンガのワンシーンを見ると、どれも顏だけでなくキャラらしいポースで手元までカッコよく描かれています。
個人的には、多少上手く描けなくてもキャラクターをそのキャラらしく見せよう、カッコよく(かわいく)見せようと思って描いた絵の方が魅力的だと思います。
映えるポーズを上手くきれいに描くのは難しいですが、私はこのことを頭の隅に置いて描くようにしています。

それでもなかなか上手く描けないことの方が多いのですが、意識して描くだけでもずいぶん違うと思います。
読んでくれる人も描いている自分も楽しめるように、キャラを指先まで映えさせてあげましょう♪



 

たかぎ みわ

たかぎみわ
Profile
京都産業大学外国語学部卒業
白泉社LaLaや小学館ベツコミで入賞
作品の投稿と並行して複数の漫画家アシスタントを経験

Message
マンガ制作は根気のいる作業ですが、作品が完成し、
思うように描けなかったものが少しずつでも描けるようになると描く楽しさは何倍にもなります。
そんな「楽しい!」と思える瞬間を増やすお手伝いができれば、と思います。
ArtWorks