イラスト1枚の制作時間ってどのくらい?

こんにちは、コミックイラストコースを担当している岩中と申します!

さて、今回はイラストを描くときの「制作時間」についてお話ししていきます。
例えば、キャラクターメインのカラーイラスト1枚を描くときに皆さんはどのくらい時間をかけていますか?

といっても描くスピード、構図、タッチ、背景の書き込みなどを含めてまちまちだと思います。
私の知人複数人に上記と同じ質問をしたところ「1週間」「2〜3日」「2週間」といった感じで、本当に人それぞれのペースがありました。


様々なブログやサイトも拝見した上で、私が勝手に出した“平均”としましては

・背景なしの場合…2日~3日
・背景あり、背景メインの場合…1週間〜2週間

という結論になりました(生活・休憩時間などは除く)。

しかしこれはあくまで「制作時間」であり、普段の生活時間はもちろんのこと前後の素材・資料集め、色調調整や複製データ作成などの仕上げ作業を含めると背景なしで5日間、ありで最低2週間は欲しいところです。
(巷では完成した絵は1日寝かせてから再び修正、仕上げをすると良いらしく、そうするともっと日数がいることも…)
遅いのが悪い、早いのが良いということではありません。イラストはご自身のペースで楽しく描くものだと思います。
しかし、「プロとしてのイラストのお仕事」となれば話は別です。
制作に「〆切」が設けられ、そこに完成を間にあわせなければなりません。
そんな状況になったら、「描くのが遅いから」「筆が乗らないから」ということは言えなくなってしまいます。

更に、早く描けたらSNSに絵をアップする頻度が増えていくというメリットもあります!
「もっと早く、かつ丁寧に描けるようになりたい!」
そう思ったらどんな訓練をすれば良いのでしょうか?私なりにご提案させていただきます。

① ワンドロ・100日チャレンジでアイデアを早く出す訓練!
ワンドロは1時間で絵を1枚完成させる、100日チャレンジは文字通り100日間連続で1日1枚絵を描くことです。
こういった時間制限や日数制限を意図的に設けるとアイデア出しや筆が早くなり、効率的な作業が自然と身につきます!しかしかなりハードな制限(特に100日チャレンジ)の為、無理はしないでくださいね。余裕がある方は是非!
② クロッキーで体を正確に、早くかく訓練!



最短30秒、最長10分程の短時間で人体や物体の形を捉えてドローイングする練習方法です。
長時間でじっくり取り組むデッサンとは異なり、次々と描くものが入れ替えられる為、速度だけではなく形を捉える訓練として「想像したものを理想的に描ける能力」を身に付けることができます。

③ 自分に合う描き方、色塗り方法を探す!



描く数をこなすと、自分の描き方癖や特徴が自然とでてきます。些細なことでも構いませんので、描く順番や線の癖などを把握すると良いと思います。
また、色々な技法を試して自分に合う方法を探すのも効果的です。
自分なりのタッチを見つける目的に加えて、「自分は線画工程を省こう」「自分の描き方だとレイヤーは少ない方が扱いやすい」など、作業工程の引き算ができて、いい意味で効率的な制作時間の短縮に繋がります。

④ 自身を持って、楽しく描く!
モチベーションが保たれていると筆が乗って完成が早くなるのは自然なことです。また私の経験上、楽しく描けると、作品にもその感情が現れて素敵な作品に仕上がっていることが多いです!
どうしても楽しく描けない場合は、1枚の作品につきどこか一つでもいいので描くのが好きな場所を見つけましょう!絵を描いているあなたはすごい!自身を持ってください!

今回はイラストの制作時間と、描く速度を早めるにはどうしたらいいのか?というお話でした!
取り入れられそうな部分があれば是非参考にしてみてください!

 

岩中

Profile

嵯峨美術大学 デザイン学科 イラストレーション領域在籍、2020年からイラストレーター、作家活動開始。
2019年/阪急電鉄主催ええハガキコンテスト 絵画部門最優秀賞
2021年/バンダイナムコ夢応援団 2期生選出

Message
自分が納得できるイラストを描けた時の達成感は素晴らしいものです!
そのためには日々の練習はもちろん、物の構造や質感などを理解する「捉え方」が非常に重要です。
その捉え方も踏まえつつ、皆さんが楽しく上達できるように基礎、応用、実践などあらゆる面から皆様をサポートしていきます!

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